介護による寄与分

近年、日本は高齢化社会だと言われており、これが遺産相続にも大きく関係しています。
と言うのも高齢化によって介護を必要とする家庭が増えていますから、その貢献に対して寄与分が認められるのか?という問題が出てくるからです。
そこでここでは被相続人に対して介護の貢献があった場合に寄与分は発生するのか?という点に着目していきます。

まず最初に寄与分が認めらるののは被相続人に対して特別な貢献があった場合に限られ、介護もその中に該当します。
ただ特別な貢献を主張するためには献身性・無償性・継続性がないといけません。

認められるケースととして事例をひとつあげると、介護が必要になった被相続人を自身の自宅に引き取って長期間介護を続けたというケースがあります。
このときに相続人は被相続人の介護に自身のお金を使ってやっており、しかもその期間は5年以上と長いものでした。
したがって長期間に渡る継続性と自身の財産を崩してまで介護している献身性が認められますし、それによって被相続人は財産を維持することもできましたので寄与行為にあたるのが妥当でしょう。

しかし配偶者が家計資産によって介護をしている場合は、財産の維持にはなりませんので寄与行為に当たらない可能性が高いです。
また、寄与分が与えられるのは法定相続人になる人だけですから、家族以外の人が同じようなことをしても寄与行為にはなりません。
さらに介護施設へ入所させている場合、それは介護を別の所に任せているので寄与行為にはならない可能性が高いですし、デイサービスやホームヘルパーの費用を被相続人の財産から出しているとそれも寄与行為にはなりません。

このように介護による寄与行為というのは認められるハードルがけっこう高いので、あらかじめ家族間で十分に話し合っておくことをおすすめします。
そもそも遺産相続協議の段階で寄与分について話し合うとトラブルに発展する可能性は高いですから注意が必要です。